イギリス校(アトランティック・カレッジ)は1962年に最初のUWC校として、ドイツの教育者、クルト・ハーンによって設立されました。

セント・ドーナッツ城という13世紀に建てられたお城を中心に、寮や体育館、教室、講堂などがキャンパス内に点在しています。お城の中には図書館や食堂、一部の教室などがあり、イギリス校に到着したばかりの一年生はお城の写真を撮るのに夢中になります。

生徒数が2学年で約380人と多いため、委員会やCAS、生徒が自主的に始めた活動などの種類が豊富で、さまざまな経験をすることができます。委員会を含めほとんどの活動は生徒が主体となって進める形となっており、生徒が学校を動かしていこうという雰囲気が感じられます。最近では、STPと呼ばれる新しいIBカリキュラムが世界で初めて導入されるなど、新たな試みが始まることが多いのも特徴の一つです。

キャンパスはウェールズの首都カーディフから西に40kmの場所に位置します。牧場、海、森…と雄大な自然に囲まれていて、森の中で行うアクティビティや校内にいるロバの世話のサービス、海洋系のプロジェクトなどがあります。

アクセス

イギリスの窓口であるロンドンのヒースロー国際空港からキャンパスまでは、イギリスの田園風景と牧場を眺めながらバスと電車を乗り継いで、約4時間です。最寄りの空港であり、電車とバスで約1時間ほどのカーディフ国際空港を使う生徒もいます。

気候

9月や5月の晴天の日には少し汗ばむことはありますが、年間を通して涼しいか寒い日が大半です。自然に囲まれているためか天気が非常に変わりやすく、小雨がよく降りますが、傘をさす人はほとんどいません。その代わり、レインジャケットは学生や教職員の間で重宝されています。晴れた日には多くの生徒が外で食事を楽しむ姿も見られます。

利便性

ラントウィットという近くの小さな町までは、徒歩で40分、バスで7分程度。ラントウィットには2つのスーパーマーケットやパン屋、薬局、数軒のレストランやパブなどがあり、ここで日用品の購入を済ませる生徒が多いです。ラントウィットから電車で40分ほどで、ウェールズの首都であるカーディフに行くこともできます。

特徴的な選択科目

Cultural and Social Anthropology

文化人類学はイギリス校では人気の授業の一つです。主にEthnography(民族誌)を読んで、アイデンティティや文化について分析します。HLのIA(Internal Assesment)では、夏休み中実際にフィールドワークをする機会があり、授業で学んだことを実践することができます。

寮生活

施設

ハウスと呼ばれる寮は8つあり、各ハウスで50名弱が一緒に暮らします。2023年度から2つの寮が女子寮となりました。

デイ・ルームと呼ばれる談話室やクワイエット・ルームと呼ばれる自習室が各ハウスにあります。各ハウスの隣には寮監督の先生(ハウス・メンター)とそのご家族も住んでいます。また、週に1度「オープンハウス」といって先生が自宅を寮の皆に開放したり、デイ・ルームで軽食を用意したりします。このように先生との距離はとても近く、気軽に話すことができます。最近では、新しく建て替わった寮もあり、寮の内装はそれぞれに個性的です。また、寮対抗の大会がことあるごとに開かれ、寮の結束感が強まります。

ルームメイト

ほとんど全ての部屋が4人部屋です。1年生・2年生が2人ずつの場合と、4人全員同じ学年の場合があります。基本的に生徒は2年間を同じ寮で過ごしますが、2年目には寮内で親しくなった友人をルームメイトとしてリクエストすることができます。また、できるだけ異なる地域出身の人がルームメイトになるように、また、ネイティブスピーカーがなるべく各部屋に一人は居るように配慮されています。

食事

食事は三食、お城の食堂で提供されます。ベジタリアン用の食事や、アレルギーを考慮した食事も準備されています。この様に多様なバックグラウンドを持つ生徒が共存する為に、食事から様々なことへの配慮が多くなされているのがUWCの特徴です。また、ここ1年ほどは、ランチまたはディナーのどちらかはベジタリアン食のみになるなど、サステナビリティが学校の大きなテーマの一つとなっています。

城の食堂以外でも、近くの町の中華を食べに行ったり、せっかくイギリスにいるのでと友達とパブへ食事をしに行ったりすることも日々の楽しみの一つとなっています。また、寮のキッチンで自炊することもできます。

CAS

生徒が企画・運営するものから外部のプロの先生に教えてもらうものまで、様々なCASがあります。

Creativity

Creativityでは芸術系、音楽系、ダンス、機械工作などがあります。ヒップホップやコンテンポラリーダンス、アフリカダンス、アカペラ、オーケストラ、弦楽合奏のグループや、陶芸や写真、絵など様々な選択肢から好きなものを選べます。また、CASではないですが、楽器のレッスンも受講することができます!

Activity

イギリス校で特徴的なものといえば、豊かな自然を活かしたウォータースポーツやアウトドアスキル(野外活動)などがあります。

Service

英語圏にあるため、キャンパス外の人と関わるServiceが充実しています。例えば、近くの大都市であるカーディフに滞在している難民の方に英語を教える活動、老人ホームで歌を歌ってお年寄りと交流する活動、近くの町の子供たちと遊ぶ活動など、学校の外に出てウェールズの方々と関わる貴重な機会となっています。

また、イギリス校大きな特徴として、異なるCASの領域を横断して大きなプロジェクトを作るPrentisと呼ばれる取り組みがあります。例えば、海洋サステナビリティなどにフォーカスし、1年、または2年を通してプロジェクトを行います。Atlantic Pacificと呼ばれるプロジェクトでは、日本の岩手県釜石市の高校生と連携して、日本の被災地にボートを届ける活動を行っています!

行事

カレッジには中東、北アメリカ、北欧等、地域別のナショナル・グループが12個ほどあり、日本は東アジア・ナショナル・グループに所属しています。各グループは年に一度、ナショナル・イブニングと呼ばれるショーを開き、それぞれの国のダンスや歌などを披露して文化を発信します。各地域の個性が伝わるとても面白いショーで、毎回会場は熱気に包まれます。また、毎年3月にはインターナショナルショーという地域の方も招いて行う大きなイベントがあり、生徒たちはパフォーマンスを通して各国・地域の文化や伝統を伝えます。日本人も有志の外国人とともにソーラン節を発表しました!

また、年に3回、カンファレンスというイベントがあります。2日間に渡って1つのテーマに関するワークショップやアクティビティ、有識者による講演などが企画され、そのテーマについて様々な角度から深く学ぶことができます。テーマは、信条・宗教、フェミニズム、アートなど本当に様々で、全て生徒が企画・運営します。3回のうち1回は一つのナショナル・グループがテーマとなり、その地域出身の生徒が様々な形で文化を紹介します。

この他にも、イギリス校には、プロジェクトウィーク、生徒が個人的なストーリーを語るイベント、寮対抗のスポーツ大会、人身売買への抗議と募金のために生徒がチームで24時間走る24 Hour Raceなど様々な行事があり、多くの生徒がこうした行事に積極的に関わっています。